(画像はクリックで拡大します)
今日は先ず「蚶満寺・九十九島を訪ねるみち」を歩き、続けて「三崎峠から有耶無耶の関を訪ねるみち」を歩いて、いよいよ山形県に入り「十六羅漢と夕日のみち」で締めくくった。 | ||
![]() |
||
田んぼの中に点在する九十九島 | ||
九十九島は地図で見たとき、どこにそのような島があるのだろうと思っていたが、じつは田んぼの中に島が点在しているのである。 説明板によると、この田んぼの中の島々はかつては松島と並び称されるほどの景勝地であったらしい。 それが1804年の大地震で一夜にして海底が隆起し陸地になってしまったそうである。 春、田んぼに水が張られると水面に島々が浮かび往時をしのぶことができるそうである。 その時期にもう一度訪れてみたいものである。 |
||
蚶満寺はその境内に大きな松が何本も生えていて歴史の重さを感じる古刹で、芭蕉も訪れているらしい。 銅像が立っていた。(右) |
![]() |
![]() |
蚶満寺 | 芭蕉の銅像 | |
![]() |
![]() |
![]() |
腰長の湾 | 物見山 | 鳥海山は雲の中 |
この辺りは芭蕉の奥の細道の最北端の地だそうだ。 『越長や 鶴脛ぬれて 海涼し』 松尾芭蕉がここで詠んだという腰長の湾は当時は南北4km、東西1kmで水深は2mほどだったという。貝がたくさん獲れた所らしい。 ところが、現在は上の画像のように南北100mほど、東西50mほどの、池かと思う大きさになっていた。 ここから少し南に物見山という標高が14.4mの小さな山(?)がある。伊能忠敬がこの辺りの測量を行ったときに、基点とした山らしい。 それは九十九島が隆起して陸地になってしまう大地震の2年前だったそうである。 物見山からは晴れていれば、男鹿半島や飛島が望まれ、後ろの鳥海山の眺望も素晴らしいそうだが、今日はあいにく雲の中だった。 |
||
塩越には『沖の棒杭』というものがあった。(右) ここ大澗海水浴場は現在は砂浜が広がっているだけだが、江戸時代には天然の良港として北前舟が行き来したそうである。 千石船を12艘繋留でき本荘藩の米や海産物の集散地として大変繁栄したそうである。物資を運ぶ馬は260頭もおり、大問屋も7軒あったと案内板に記されていた。 右の画像の『沖の棒杭』は300mほど沖合いに立っていて、北前舟を繋留したものだという。目を凝らして沖合いを見ると同じものが数本立っていた。 |
![]() |
|
![]() 砂浜を歩く自然歩道 |
次の自然歩道は「有耶無耶の関」を訪ねる道となっていたが、この字は「うやむや」と読むらしい。 とうとう意味は分からなかったが、うやむやとはまた奇妙な名前だ。 多分別の深い意味があるのだろうが、学のない私にはいい加減な意味を表す言葉に思えて、つい笑ってしまった。 |
|
大須郷海岸に『福田(ふくでん)の泉』という所があり、馬頭観音が祀ってる。 鳥海山の溶岩の末端が露出している部分で、山に浸み込んだ雨水がここで泉になって湧き出している。 解説板によると奥の細道の芭蕉主従もこの泉を通って象潟に向かったとある。 現在は国道沿いは開けた所になっているが、一歩国道を外れるとタブの木が密集していて昼なお暗い様相をしている。 芭蕉の頃はこの海岸沿いの道が唯一の道だったのかも知れない。 |
![]() 福田(ふくでん)の泉 |
|
このルートは7号線と海岸を何度も行ったり来たりするルートで、しかも砂浜を歩く設定になっていた。 砂浜を歩く自然歩道は初めてである。 柔らかくて歩き難いが、乾いた砂と波打ち際の湿った砂との境目が一番固く歩き易かった。 |
![]() |
![]() |
松尾芭蕉も歩いた旧奥の細道 | ||
![]() 三崎公園の夕日展望台 |
7号線は広い歩道があるし、これと言って面白い部分もないので携帯メールを打ちながら歩いていたら三崎公園入口を大きく通り過ぎてしまい、戻る羽目になってしまった。GPSがピッと知らせてくれた筈だが騒音で聞こえなかったようだ。 この公園も「美しい夕日」を売り物にしていた。 確かに海に突き出た海岸線は複雑で荒々しく、夕日が沈む様はきっと素晴らしいに違いない。 |
|
![]() |
![]() |
![]() |
秋田・山形県境付近 | 自然の岩に刻まれた十六羅漢像 | 松林から頭を出している遊楽里 |
月光川の河口近くに自然石に十六羅漢像を刻んだ『十六羅漢岩』というのがある。近くの曹洞宗海禅寺の21代石川寛海和尚が托鉢によって得た浄財で釈迦三蔵と十六羅漢など22体の仏像を刻んだものだという。 羅漢岩の後ろでは魚釣りをしている人が何人もいた。寛海和尚も海の安全を祈願して仏像を刻んだもので、殺生を戒めたものではないそうである・・・・・。 夕日を売りものにしている展望台は今日までに10箇所近くあったように思う。 今日の宿「遊楽里」の6階の窓からの夕日もなかなかきれいだった。 |
![]() 鳥海温泉遊楽里の窓からの夕日 |
|
このホテルは各階のエレベーターホールにLANの端子があるので、部屋から出てインターネット接続しなければならない。 LAN端子の前の部屋にご婦人方が大勢集まって酒盛り中で、かなり盛り上がっている。 出入りの度にオートロックのドアがロックされてしまうのを避けて、部屋のドアを少し開けてあるものだから話の内容や大笑いの声が廊下に筒抜けになっている。 先生と生徒のようだから、何か習い事の集まりか同窓会のようだ。私の部屋が隣でなくて良かった・・・・。 |