旅のスタイルは、千差万別。
利用する乗り物も、飛行機、鉄道、観光バス、車、自転車、ヨット、カヌー、豪華客船、などいろいろです。
更に行き先や旅の目的などを加えると、それこそ千差万別です。
私も定年になったら、夫婦二人でのんびりと車で日本一周の長期旅行をしたい、と思っていました。
しかし、そんな旅は誰でもできる定年後の旅のスタイルです。
もっと、自分流の旅がしたい。 と、漠然と思っていました。
ある時、趣味のウォーキングに関する記事をネット検索していて、フリーカメラマンの石川文洋さんが65歳で実行された「日本縦断徒歩の旅」の記事に出会いました。
早速、著書「日本縦断徒歩の旅」を購入して、読んでみると、そこには自分流の旅のスタイルが詰まっていました。
「自分もやるなら、これしかない」
そして、 「やるなら、今しかない」
と、この 『e旅歩き旅』 を決意しました。
40年前、初めてエレクトロニクス関連の仕事に就いた時は、まだ真空管の時代でした。
たった40年でこんなにも技術が進歩するとは思ってもみませんでした。
エレクトロニクス技術の進歩と共に技術者として生きてきたことを思って、自分流の旅のスタイルは、新しいデジタルアイテムを使った旅、名づけて『e旅歩き旅』にしました。
e旅の「e」は私が生きてきたエレクトロニクス技術の「e」であり、いい旅の「e」です。
この「e旅歩き旅」では 『e旅』 らしく、カーナビでお馴染みのGPSとデジタル地図を使うことにしました。
これによって、自分の現在地が誤差わずか数mの正確さで分かり、カーナビ同様、目的地までの距離と時間とルートがリアルタイムで分かります。
また、人生で最初で最後の一度きりの旅を、正確で詳しい旅のデータとして数秒ごとに記録し残すことができ、それをデジタル地図上に軌跡として描くことができます。
これは紙の地図では到底得られない素晴らしい機能であり、技術屋にとっては堪らない魅力です。
パソコン(Skype)を使えばホテルと自宅をつないで、お互いの顔を見ながら話もできます。しかも通信料は全くかかりません。
また、携帯電話の「安心ナビ」は、私の歩いている場所を自宅のパソコンの地図上にリアルタイムで表示することもできます。
素晴らしい時代です。
装備一覧のページと重複する部分もありますが、『e旅』らしさにこだわった物には次のようなものがあります。
■地図関連
- デジタル地図とハンディGPS
- 地図ソフトカシミール3D
- 私の居場所を自宅からリアルタイムで検索できる auの「お探しナビ」 (現在は「安心ナビ」に変更になっています)
- 宿検索はネットまたは「デジタル電話帳」
■連絡関連
- ブログ「e旅歩き旅」に旅の様子を公開しながら旅をする
- 家族や友人との連絡は顔を見ながら話ができるSkype
- 携帯電話
- Eメール
■その他
- カメラは当然デジタルカメラ
- 太陽光発電式充電器バイオレッタ・ソーラーギア
- トンネル用に点滅ライト (値段は驚きの100円)
- ちょっと重いけど上記の基幹部分を支えるノートパソコン
前半の北海道から福井までの旅では、ブログ『e旅歩き旅』に全国からコメントが寄せられました。
「励まされた」とか「楽しく読ませてもらった」というコメントに、逆に励まされて「e旅歩き旅」を続けることができ、文字通り私にとっていい旅になりました。